先日、とある店でどぶろくを飲みました。
お連れさんはお酒に少し詳しい人で
ボクに小声で言いました。
「この店、やばくない?」
ははーん、
彼はどぶろくのことを言っておるのだな。
ピンときたボクは、彼に説明しました。
今はいいみたいよ、許可取れば。
「えっ、マジで」
そそ、マジで。
「いつから?」
うーん、よくわからないけど、
五年以上は前かな。
【少し詳しく説明します】
どぶろくとは、
米を発酵させただけという、
最も素朴な形態の酒です。
炊いた米に、
米こうじや酒粕に残る酵母
などを加えて発酵させて造る、
いわば日本酒(清酒)の原型です。
ただし清酒ほどこさないので、
未発酵の米に含まれる澱粉や、
澱粉が分解した糖によって、
ほんのり甘い風味があって飲みやすいです。
そのくせ日本酒と同じく
15度前後のアルコール度数となるので、
調子に乗って飲みすぎると悪酔いするよ。
白濁したその見た目は、
ちょうど酒屋で売っている濁り酒に近いです。
その製造はもともと酒税法違反であるために、
密造酒の代名詞のような言い方をされていました。
過去には、
酒づくりの自由化を主張した
どぶろく裁判なるものも行われ、
その後も自家醸造の自由化
を求める動きも方々であって、
現在ではどぶろく特区
なる地区が設置されました。
その名のごとく
どぶろく特区では
その製造が認められていまして、
その数は全国で約七割強の都道府県で
認可されていて、
まあほぼほぼ許可さえ出れば
作ってもよくなっているようなかたちにと、
少しずつ税法の見直しもすすんでいるかんじです。
どぶろくは簡単な道具を用いて
家庭でも作ことも可能でして、
機会があれば造ってみるのも面白いかも。
ただし、許可は取ってくださいね。
お連れさん、早くもロレツが怪しい。
どぶろくの飲みすぎですな。
ちなみに
韓国のマッコリも
似た味をしているけれど、
あれはアルコール度数も半分強で
飲み口がさらに柔らかい。
原料は米以外に小麦やとうもろこし、
さつまいもなどを用いるマッコリもあります。
マッコリは個人的にビールで割るのがうまいな。
マッコリ 1 対 ビール 2 くらいがいいかな。