先日のこと、
口開け早々に訪れたお馴染みさん。
席に着くなり、
「暑い暑い、ビールちょうだい」
彼女は大のビール党だ。
「あ、やっぱりワインにして。辛口の白ワイン」
「え、どうしたんですか?」
「ビールはしばらく飲まない」
聞くとダイエット中だとか。
全然太ってないのに、
むしろ瘦せてるほう(どちらかと言えば)なのに、
女性とはわからん生き物だ。
「糖質制限ってやつですか?」
下唇を出しながらうなずく彼女。
「でもね、ワインも糖質ありますよ。ビールほどではないですけど」
ちなみに赤と白では赤のほうが糖質は低い。
くわえて、赤ワインはポリフェノールが豊富だ。
ポリフェノールには抗酸化作用があり、
血糖値を下げる効果があるという。
参考までにそれぞれのアルコールの糖質を記した。
酒の種類 | 糖質(約) | 対象となる量 |
ビール | 10~12.5g | 小瓶サイズ |
発泡酒 | 0~12.5g | 350ml缶 |
白ワイン | 2.0g | 1グラス(約100cc) |
赤ワイン | 1.5g | 1グラス(約100cc) |
ロゼワイン | 4.0g | 1グラス(約100cc) |
日本酒 | 8.2~8.8g | 一合 |
純米酒 | 6.4~7.3g | 純米や吟醸に
よって異なる |
焼酎 | 0g | |
スピリッツ | 0g | ラム酒を除く |
ウイスキー | 0g | 基本的にはなし |
ブランデー | 高糖質 | カラメル含有 |
蒸留酒であるくせにブランデーは糖質が高い。
いまいましいこの現状の訳は別の機会にするとして、
ただ、糖質がないからといって、
カロリーがないわけでもない。
深酒すればやはり太る。
ただ、アルコールのカロリーは
エンプティカロリーと呼ばれ、
基本的には体内に蓄積されない。
どういうことかと言うと、
お酒のアルコールは肝臓で直ちにエネルギーとして分解され、
優先的に消費される。
ようするに体に脂肪として蓄積されにくいということ。
ただしここに盲点がある。
肝臓は摂取した糖質を貯蔵する(100gとされている)が、
摂取したアルコールを分解するのも肝臓なのだ。
したがってアルコールを分解している間、
肝臓は糖質を処理することができない。
では、その糖質はどこへ行くのか。
脂肪になるのだ、脂肪になるのだ、脂肪に……。
ね、盲点でしょ。
だからアルコール度数の高い酒を多量に飲むと、
処理してもらおうと待ってた糖質は
処理されずにほったらかしにされて
ぜ~んぶ脂肪になっちゃうのだ。
「だからね、一緒なんですよ。どーせメガ飲みするんだから」
「うるさい。マスター嫌い!」
あ、そう。
やっぱり女性は面倒くさい。