コニャックについて
フランス国内の酒の分布を体に自らの例えるとこうなります
お客さまに体を使って説明してみましょう
コニャック地方の地域別の特徴
コニャック地方はその土壌の地質によって六つのクリュ(ブドウ畑) に区分けされています。
① グランド・シャンパーニュ
最も良い土壌とされ、香り高く繊細で上品な香りのブドウが育ちますが、出来上がったブランデーは長期の熟成を必要とします。
収穫から出荷までの工程を一貫したものはグランド・シャンパーニュの表示ができます。
代表銘柄: ポ-ルジロー
② プティット・シャンパーニュ
グランド・シャンパーニュに次いで良い土壌を備えています。
グランド・シャンパーニュに50%以下とプティット・シャンパーニュのブランデーをブレンドしたものはフィーヌ・シャンパーニュと表示できます。
代表銘柄: ヘネシー
③ ボルドリ
コニャック市の北東に位置するこの地域は6地域の中で最も小さいですが、腰が強く俗にスミレの香りと呼ばれるエレガントな原酒が生まれます。
グランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュ地区よりも短い熟成期間で仕上がります。
代表銘柄: カミュ
④ ファン・ボア
熟成期間は短く、若々しく軽快なブランデーを造ります。
いくつかのコニャックのブレンドにおいてベースを造るのによいと言われています。
代表銘柄: レオポルド・グルメル
⑤ ボン・ボア
この地の特色は土壌が貧弱でなおかつ、他の作物や放牧地、松林や栗林と隣り合わせになり栽培地が集中していなく、地区の総面積の約3%のみがブドウの栽培に使われています。
⑥ ボア・ゾルディネール
土壌は砂地で、やや荒い風味のブランデーが出来上がります。
総面積のやく2%がブドウの栽培に使用されています。
プロプリエテール(シングルコニャック)
プロプリエテールとは栽培、発酵、蒸溜、熟成、瓶詰まですべての工程を自家で行っている生産者のことを言います。シングルコニャックとはプロプリエテールが造ったコニャックのことで正式にはプロプリエテ コニャックと呼ばれています。
なので、原料から自家のブドウ畑を使用しなければなりません。すべての工程が自家製となるので、規模はどうしても小さくなります。しかし、すべてに手が行き渡ったとても貴重なコニャックと言えます。
プロプリエテールに対してネゴシアンというメーカーがあります。ネゴシアンとは原料を別のメーカーから購入し、それらを自社で熟成・ブレンドする製法をとるメーカーのことです。
プロプリエテールとネゴシアンをさらに細かく分類すると以下のようになります。
ネゴシアン・エルヴール
少数の契約農家からのみ原料を購入し、ブレンドして熟成を行うメーカー。自社で蒸溜はしない、熟成専門メーカーになります。
ノー・カラメル、ノー・シュガーでこだわりの強いメーカーと言えます。
代表銘柄:デラマン、レオポルドグルメル
ネゴシアン・プロプリエテール
自社畑も所有していますが、基本的には他の農家から原料を買ってブレンド、熟成を行います。大量生産が可能なため、比較的大きなメーカーが多く存在します。
代表銘柄:カミュ、ヘネシー、マーテル、AEドール
ネゴシアン
自社畑を保有していないメーカーで、複数の農家から原料もしくはオード・ヴィー(スピリッツ) を購入して作る。
代表銘柄:クルボアジェ、ハイン、ラーセン
プロプリエテール
ブドウの栽培から蒸留・熟成・瓶詰めまで全ての工程を自社で行う自家生産メーカー。
代表銘柄:ポールジロー、ジャンフィユー、フラパン